まるでジブリ映画のような世界観のゲーム『Behind The Frame~とっておきの景色を~』

90分の休憩時間があったら、あなたなら何をするだろう? テレビを観る? ご飯を食べる? 本作を制作した台湾のゲームスタジオ「Silver Lining Studio」の制作チーム内で、実際に意見が出た「90分の休憩時間があったら何をするか」という問いに対する答え――「映画を観る」「小説を読む」「ゲームをする」――の、3つをテーマに『Behind The Frame~とっておきの景色を~』は制作されている。本作はパズルアクションを中心とした謎解きアドベンチャーゲームだ。しかしジブリ映画さながらのグラフィックや、タイトルにもある「とっておきの景色」とはどういうことなのかを導きだすようなストーリー展開も、しっかりと練られている。ゲーム全体の世界観や雰囲気を、90分でも存分に楽しむことができるゲームだ。さて、この『Behind The Frame~とっておきの景色を~』とは、一体どんな内容なのだろうか?

朝の「ルーティーン」をこなそう

ゲームが始まるとまず目に入るのが、ジブリ映画のような綺麗なグラフィックである。主人公は、ニューヨークの絵画コンクールの公募に応募するために創作活動をしている女性だ。創作活動は缶詰作業のため、基本的な生活に変化はない。主人公には絵を描く前に、毎朝おこなう「ルーティーン」がある。部屋の中はマウスで自由にクリックすることができるため、色々と探ってみよう。部屋の中は360°見回すことができるので、置いてあるものを順番にクリックしていくと、主人公がコメントをしていく。その内容を聞くと、部屋の中に置いてある物もこのストーリーに関係していることがわかる。とりあえずはルーティーンの内容についてのヒントを探してみよう。

絵の具を見つけて絵を完成させよう

朝のルーティーンをこなすと創作活動に入る。プレイヤーはマウスを使って色を塗るだけだ。一番最初は黄色の絵の具しか用意されておらず、塗ることができる範囲も限られている。絵を完成させるためには、部屋の中に隠された他の色の絵の具を見つける必要がある。朝のルーティーンをこなし、創作活動をするというのが1日の流れであり、ストーリーが進んでいくと部屋の中が荒らされている日が出てきたりする。部屋の中が以前と変わっているところを探っていくと、絵の具を見つけるヒントが出てくる。ヒント自体はパズルアクションとなっているので、試行錯誤してみよう。見つけたヒントと部屋の中に飾ってある絵はリンクしており、謎を解くにつれて彼女の記憶が蘇ってくる。全ての絵の具を見つけて絵が完成した時、一体どのような物語が明かされるのだろうか。

ノスタルジックかつ美しいグラフィックと、彼女のストーリーに魅入られているうちにどんどん先に進んでいく。そして、推理小説を読んでいるかのような展開に驚かされるところもあり、まさに「映画を観る」、「小説を読む」ということをテーマに作られているというのを実感できる。謎解きの中心となっているパズルアクション自体はさして難しいものではないので、結末が気になる人や小一時間ほど休憩時間がある人は、息抜きついでにプレイしてみるのも楽しいゲームだろう。

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Behind the Frame 〜とっておきの景色を〜

タイトル: Behind the Frame 〜とっておきの景色を〜
ジャンル: アドベンチャー, カジュアル, インディー
開発元: Silver Lining Studio
パブリッシャー: Akupara Games, Akatsuki Taiwan Inc.
シリーズ: Akupara Games
リリース日: 2021年8月25日